ベネズエラ統一地方選 大統領派、要所で敗北

 【ニューヨーク=長戸雅子】南米ベネズエラで23日、統一地方選が行われ、22の州知事とカラカス首都区長官のうち、17州でチャベス大統領率いるベネズエラ統一社会党(PSUV)を中心とした与党連合の候補が当選した。チャベス氏は「われわれは大勝した」と宣言したが、人口の多い5州と首都区という「経済と政治の中心地」は野党連合が制し、「チャベス陣営に手痛い敗北」(米紙ニューヨーク・タイムズ)と指摘されている。

 野党連合が勝利した首都区とスリア、カラボボなど5州は全有権者の半数近くを占める大票田で、首都近郊のミランダ州ではチャベス氏の腹心中の腹心とされる候補が敗北。チャベス人気の陰りを象徴し、2012年の次期大統領選挙での野党勝利に向けた萌芽(ほうが)とも受け止められている。

 外交では反米強硬路線を掲げ、内政では貧困層への社会政策を重視して根強い支持を得てきたチャベス氏だが、昨年末の国民投票で大統領の再選制限規定撤廃を柱とする憲法改正案が否決され、風向きが変わってきた。

 南米一とされるインフレ率や汚職、蔓延(まんえん)する犯罪、強権的な政権運営に対する国民の不満が顕在化し始めたためで、カラカスの民間調査会社データナリシスによると、今年9月のチャベス氏への支持率は58%と2006年5月の75・4%から大幅に下がった。

 貧困対策の原資となっていた原油の価格急落もこれに追い打ちをかけ、貧困層への支援が削減されるのではないか、などの懸念から野党がじわじわと支持を回復していた。

 こうした状況を受け、チャベス氏は今回の地方選を自身への事実上の国民審判と位置づけて選挙戦を展開していた。

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